認知症とは
認知症は、病名でなく、
記憶や判断力の低下により、
日常生活に支障をきたす
状態を指します。
時間や場所が認識に
くくなる見当識障害や、
記憶障害などが誰にでも
現れる可能性があります。
日本の認知症患者の7割近くを
アルツハイマー型認知症が占め、
もう1つが、脳卒中などによる
血管性のものが2割弱を占めます。
推計では、2025年には、
730万人になり、
65歳以上の方の5人に1人が
認知症になると言われています。
加齢と認知症の違い
物忘れがひどくなってきた。
そんな方が家族にでてきた時に
「年をとったから」と
諦めていませんか。
加齢による物忘れと
認知症による物忘れは、
大きな違いがあります。
加齢による物忘れ | 認知症による物忘れ |
名前などを「思い出せない」 | 日々の体験や出来事を 「覚えていられない」事が多い |
記憶障害のみが見られる | 記憶障害に加え、判断の障害や 実行機能障害がある |
物忘れを自覚している | 物忘れの自覚に乏しい |
体験の一部を忘れる | 体験の全体を忘れる |
同じ事を何度も聞くのは?
認知症になったからといって
何もかもわからなくなる。
というわけではありません。
短期記憶に障害が起こっても、
物忘れは自覚してようです。
そのため、心配になって、
何度も聞いてしまうようです。
家族の対応としては、
「さっきも言ったでしょ」と
怒られるのは、ちょっとツライです。
本人が一番不安なので、
「私が代わりに覚えておくね」と
安心させてあげましょう。
家族の事もわからなくなる
遠方に住んでいる親と
久しぶりに会ったら、
「どちらさま?」と
聞かれた。
家族にしてみたら、
相当なショックでしょう。
ただ、認知症患者にとって、
いくら親しい人でも、
その顔を忘れる事は、
よくあることです。
認知症の人は、過去の記憶の中で、
生きている場合もあります。
記憶の中では、自分は若い女性なのに、
突然、年上の中年男性から、
「お母さん」と呼ばれても、
理解できません。
「どちらさま?」と聞き返すのは、
当然の反応なのです。
そういう時は、「息子なのに」と、
言い聞かせても、悲しみが、
伝わるだけです。
家族の対応としては、
間違いを正そうとせず、
親しい人を演じましょう。
これまで、いかにお世話に
なったか。
愛情や感謝の気持ちを
伝えましょう。
そうすることで、
不安を和らげる事に
繋がります。
物盗られ妄想に囚われる
認知症の初期症状に
多く見られるのが
家族に物を盗られた。
と思い込む妄想です。
本人は、本当に大切なものは、
自分でしまって覚えておこう。
と頑張っているそうです。
しかし、その場所を忘れてしまう。
自分だけで解決できずに、
たとえ疑っても許してくれる人に
疑いの目を向けてしまうようです。
家族の対応としては、
否定すると妄想が強くなる傾向があります。
ですので、一緒に探してあげるなど、
心に余裕をもって、対応してあげましょう。
なぜかすぐに怒る
穏やかだった人が、
怒りっぽくなる。
これも認知症の初期症状に
よくある症状のようです。
本人は、色々な事が、
これまで通りにできなくなり、
そんな自分に憤りを
感じてしまうようです。
そんな時に、他人から
「なんでそんな事もできないの?」
となどと言われると、
プライドがひどく傷つけられ、
思わず怒鳴ってしまうようです。
認知症の人も、喜怒哀楽の感情も、
自尊心もありますので、
その事を理解しておく必要があります。
家族の対応としては、
寛容に接しましょう。
接するときは、
笑顔ややさいい口調を
心がけてください。
会話が通じなくなる
認知症の症状が進むと、
会話を理解するのが
苦手になります。
人の言葉がビデオの
早送りのようになり、
言葉が連続して
聞こえるようです。
ですので、
話をするときには、
ゆっくりと話す。
そして、会話に含まれる
情報量を少なくする事が
ポイントです。
家族の対応としては、
「あした」
「そとで」
「たべよう」
というようなイメージで、
ゆっくりと、簡潔に、
そして笑顔で伝えましょう。
まとめ
認知症の症状が進むと、
家族であって介護疲れが、
でてきます。
周りにも影響が大きい事です。
スマホの普及により、
電話番号は記憶せず、
知りたい事は、
検索すると、
すぐにわかるなど、
デジタル機器に頼りきり、
自分の脳で、思考や記憶を
しない生活を続ける事による
悪影響で、認知機能の退化を
招くとも言われています。
認知症は、予防できます。
しっかりと予防して、
ピンピンコロリを
実現させましょう。